その企業を志望する理由を具体的に話しましょう
人材派遣の面接で「当社を志望する動機を教えてください」と質問された場合は、その企業に入社したいと考えた理由を具体的に話すようにしましょう。なぜなら面接官はこの質問から応募者の「本気度」や「入社後すぐに辞めたりしないかどうか」の確認をしているからです。
ここでありきたりな動機を話してしまうと熱意が伝わらないだけではなく、他の企業の面接でも同じようなことを言っているのだろうと思われる可能性があります。そのため人材派遣の面接では「この企業でなければならない理由」や「ぜひとも入社したいという強い気持ち」を話す必要があるのです。
この動機が具体的であればあるほど説得力がアップしますので、人材派遣の面接を受ける前に具体的な理由をいくつか考え、整理し、口に出して練習しておくとよいでしょう。
説得力をアップさせるポイントは「根拠」です
志望動機を話すには明確な理由が必要になりますが、それを裏付ける「根拠」も重要です。例えば、なぜこの企業でなければならないかを説明する中で、「業界トップの実績があるからです」だけだと、表面的なものにしか惹かれていないように聞こえ、理由としてはやや弱く感じてしまうでしょう。
一方「業界トップの実績を得るために行った〇〇という取り組みに感銘を受け、ぜひ私も御社の一員として働きたいと考えました」と根拠を付け加えて話すことで具体的になり、仕事に対する熱意が伝わるのです。さらには「その企業で何がしたいのか」「その企業だからこそ活かせるスキルがある」など、自らの経験と企業の特性を結びつけて根拠を示すと面接官がイメージしやすく高評価に繋がるでしょう。
そのため面接を受ける前には、企業のホームページなどから信念や取り組み、代表のメッセージなどをチェックしておく必要があります。人材派遣の面接では企業が求める人材と応募者がマッチしているかどうかも見ていますから、できるだけ会社の信念に沿った志望動機にしてください。
キャリアビジョンに合わせるのも大切です
志望動機には「理由」とその「根拠」を説明することが重要だと伝えてきましたが、もう1つ「キャリアビジョン」に合わせることも大切になります。このキャリアビジョンというのは「将来的にどうなっていたいか」という目標であり、企業の信念や事業と一致させることで面接官に「長く働いてくれそう」だと思わせることができるのです。
キャリアビジョンの挙げ方として、以下のものが考えられます。
・5W1Hを使う
・企業と自分の結びつき
・あえて自分に足りないものを出す
5W1Hとは「いつ・誰が・どこで・なにを・なぜ・どのように」を示す言葉で、5年、10年後に自分がどんな仕事をどのようなポジションで働いていたいかなど、具体的に話すことで人間性を伝えることができます。またその未来像が企業の中で叶えることができる内容であれば、自分との繋がりをアピールすることができます。
あえて自分に足りないものを出すことも方法の1つです。自分の短所を知った上で克服したいという目標があることを上手く伝えられれば、自己分析ができるタイプと判断され高評価に繋がるでしょう。
地理的な理由を志望動機にするのはNGです
企業の取り組みや信念・仕事内容ではなく、企業が建っている場所など地理的な理由を志望動機に挙げるのは好ましくありません。確かに応募者にとっては「通勤が便利」「立地が良い」など働く場所の環境は重要なポイントの1つと言えますが、それだと他にもっと良い条件の企業があればそちらに行くのでは?と思われてしまうのです。
ほかにもNGな志望動機として以下のものが挙げられます。
・福利厚生が充実している
・給料が良い
・勉強したいから
・ファンであることを訴える
福利厚生や給料は、地理的な理由と同じで「この企業でなければならない」という意思が伝わらず面接官の印象を悪くしてしまうでしょう。「勉強したい」は、一見良さそうな理由に聞こえますが、企業は勉強をする場所ではなく、あくまで仕事をする場所です。
これを履き違えていると学生気分が抜けていないと評価される可能性があります。また企業の製品やサービスが好きだと訴える人も多くいますが、企業が求めているのはファンではなく、会社に有益な人材です。
そのため会社に貢献できる志望動機の方が好ましいと言えます。
(まとめ)人材派遣の面接で動機について聞かれた時の答え方は?
1.その企業を志望する理由を具体的に話しましょう
人材派遣の面接で志望動機について聞かれた場合は、「どうして入社したいのか」や「この企業でなくてはならない」理由を話す必要があります。この理由が具体的であればあるほど説得力がアップしますので、面接を受ける前に考えをまとめておくとよいでしょう。
2.説得力をアップさせるポイントは「根拠」です
志望動機を話す時は明確な理由と、それを裏付ける「根拠」を付け加えることでより具体的になります。またこれまでの経験やスキルと企業の特性を結び付けて根拠を示すと、面接官がイメージしやすく高評価に繋がるでしょう。
3.キャリアビジョンに合わせるのも大切です
人材派遣の面接官が志望動機を尋ねる理由の1つとして「長く働いてくれるか」という点もあるので、キャリアビジョンを交えて話すとよいでしょう。このキャリアビジョンが企業と一致していることで、自分と企業との繋がりをアピールできます。
4.地理的な理由を志望動機にするのはNGです
地理的な理由を志望動機にすると、「この企業でなければならない」という意思が伝わらず面接官の印象を悪くしてしまいます。ほかにも福利厚生や、給料、勉強したい、企業のファンであるという動機は、人材派遣の面接に好ましくないので注意してください。
著者紹介
プロフィール:佐々木 良和 派遣会社コンサルタント。延べ約1,000人の転職のアドバイスを行い、転職に関わってきた。モットーは「転職者の決断に悔いをさせない」。その豊富な経験を基に多くの人が悩む面接時の悩みに答えるコンテンツを発信中。 |